JUGEMテーマ:
映画 年末恒例のMY年間ランキング。
通算148本の中から、今年も迷いながらも10本を選んでみました。
1.「フィクサー」

ジョージ・クルーニー主演の硬派なサスペンス。
共演のティルダ・スウィントンとトム・ウィルキンソンの熱演も印象深く、クライマックスには痺れました!
見事ティルダはアカデミー助演女優賞を受賞。納得の演技でした。
2.「アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生」

カメラマン、アニー・リーボヴィッツの活躍を追ったドキュメンタリー作品。
2008年は良質のドキュメンタリーをたくさん観た年でもありました。
「撮る事が生きる事。死ぬその日まで撮り続ける」
彼女の言葉に嘘は無いと思えるほど深い情熱を感じました。
被写体として登場する大勢のセレブリティ。
60年代以降のアメリカン・サブカルチャー。
いろいろな意味で興味深い内容を含んだ作品でした。
3.「地上5センチの恋心」

フランスのラブ・コメディ。
カトリーヌ・フロ演じるオデットのユニークなキャラクターと豊かな人生観が心に残っています。
地に足がつかないようなウキウキの恋心と、深い深い本物の愛情。
両方のバランスがあまりにも見事で感動しました。
彼女が恋する小説家を演じたアルベール・デュポンテルは「モンテーニュ通りのカフェ」(これも秀作でした!)で演じた指揮者も「パリ」で演じていた市場の果物屋の主人も印象に残っています。とても素敵な役者さんだと思います。
主演のカトリーヌ・フロも途中、披露してくれるダンスもお見事で、なんて芸達者な役者さんだろうかと驚き、尊敬の念すら抱きました。
4.「魔法にかけられて」

ディズニーが生み出した新しいヒロインは運命の相手を自分で見つける、可憐で強いプリンセスでした。
おとぎ話とはかけ離れた現代のニューヨークを舞台にくりひろげられたドタバタのラブ・コメディ。
ディズニーの自虐的なセルフパロディに笑いながらも、サービス精神旺盛なエンターテイメントの魅力がぎっしりつまったスクリーンに最初から最後まで目も心も釘付けでした。
エイミー・アダムスとジェームス・マースデンのアニメーションから飛び出したとしか思えない役作りに感動…!
リスのピップの活躍も忘れられません(笑)
5.「最高の人生の見つけ方」

ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマン共演のヒューマンドラマ。
余命6ヶ月の二人が病室で知り合い、残りの人生、やりたいことリストを作り二人でそれにチャレンジしていく…というストーリー自体、絶対に感動すると思っていましたが、それぞれのキャラクター設定も面白く、またジャック・ニコルソンの秘書トマスというユニークな隠し味もあり、味わい深いドラマに仕上がっていました。
二人が尋ね歩く世界の風景も美しく、様々な意味で満足の一品でした。
6.「ペネロピ」

クリスティーナ・リッチ、ジェームズ・マカヴォイ共演のラブ・コメディ。
先祖の行いに対してかけられた呪いによって豚の鼻を持って生まれたペネロピが真実の愛を見つけるまでを描くフェアリーテイル。
「魔法にかけられて」同様に自分の運命を自分で切り開いていく可憐で強いヒロイン像が可愛くもあり、たくましくもあり、とても魅力的でひきつけられました。
プロデューサーにリース・ウィザースプーン。
ペネロピの友人役で出演もしていましたが、彼女も相変わらずキュートです。
ジェームズ・マカヴォイも今年は「つぐない」「ウォンテッド」とスクリーンで観る機会が多かったのですが、個人的にはこの作品が一番素敵だったと思います。
7.「12人の怒れる男」

密室劇の傑作との呼び声も高いシドニー・ルメット監督の名作のロシア版リメイク。
状況設定はそのままに、現代ロシアの問題を織り込んだ緻密な脚本と、綿密なリハーサルによって生み出された緊迫感ある役者達の演技に、心拍数まで上がるほど引き込まれました。
8.「アイアンマン」

アメコミ系エンターテイメントの極み。
今年は娯楽大作もいろいろとありましたが、一番楽しめたのはこの作品でした。
ロバート・ダウニー・Jr.のトニー・スタークの役作りは完璧だったと思います。完全復活を果たした感があり嬉しかったです。(この後出演した「トロピック・サンダー」も良かったです!)
グウィネス・パルトロウ演じた秘書のペッパー・ポッツも素敵だったし、テレンス・ハワードも次回作が楽しみな存在感。
「アイアンマン2」は2010年公開予定。期待しています!
9.「コッポラの胡蝶の夢」

原作はルーマニアの宗教学者が書いた幻想的な小説。
映像と音声の美しさ、東洋哲学の要素を含んだ深い物語が印象に残っています。
ユニークな演出と突然夢から覚めたようなラストは他に類を見ない独特のテイストでした。
主人公の言語学者ドミニクを演じたティム・ロスは20代から100歳を越えるまで、時間を行きつ戻りつの複雑な、しかも多重人格的な要素もある役を見事にこなしていました。
またヒロインのアレクサンドラ・マリア・ララも輪廻転生での過去性も含む複数の(でも同一の)女性を神秘的に演じていました。
10.「アメリカを売った男」

20年以上に渡りKGB(ロシア)に情報を売り続けていたFBI幹部ロバート・ハンセンの逮捕を描いたサスペンス。
ハンセンを演じたクリス・クーパーの怪演がなにより印象的。
結果的に逮捕劇の最重要人物となる若手捜査官、エリック・オニールを演じたライアン・フィリップも素晴らしかったです。
欲望に歪んでいるハンセンではありますが、複雑な人間性の中にはもちろん善なる部分もあり、それに触れて捜査に迷うオニールの繊細な演技に共感を覚えました。
そしてオニールの上司役にローラ・リニー。
実話に基づいた物語。それに素晴らしい俳優たちのアンサンブル。
見応えある一本でした。
以上がTOP10です。
2008年の傾向としては2位の「アニー・リーボヴィッツ」のところにも書きましたが、良質のドキュメンタリーをたくさん観た気がします。
「ブロードウエイ・ブロードウエイ コーラスラインにかける夢」(13位でした)
「ヤング@ハート」「アメリカン・ティーン」「ラット・フィンク」などなど。
また、惜しくもTOP10にはランクインしなかったものの、邦画も面白いものがたくさんありました。
50位までの中には「デトロイト・メタル・シティ」「容疑者Xの献身」「ハンサムスーツ」「アフタースクール」「K−20」の5本が入っているんですけれど…。
2009年も楽しみな作品がいっぱいです。
今現在「観たい作品リスト」にすでに50本以上の作品が並んでいます。
また、一年後に悩みながら(でも楽しみながら)ランキングシートを作るのが楽しみです!
ブログを見に来てくださっているみなさん、今年も一年、ありがとうございました。
2009年がみなさんにとって、良い年でありますように!
素敵な作品にたくさん出会える感動の一年でありますように!