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福岡ハカセの「ルリボシカミキリの青」
福岡 伸一
文藝春秋
¥ 1,200
(2010-04-23)

 
JUGEMテーマ:読書

3年前に「生物と無生物のあいだ」を読んで以来、すっかりファンになってしまった福岡ハカセの新刊。
今回もまた、読み終わるのがもったいない…と思うくらい面白かったです。

「生物と無生物のあいだ」を読んだとき、その中身の面白さもさることながら、プロローグとエピローグの文章があまりにも美しく胸を打つ内容だったので、それ以降も書店で“福岡伸一”という著者名を見つけたら必ず即購入、という行動パターンをとっています。

この「ルリボシカミキリの青」は2008年の5月から週刊文春で連載している「福岡ハカセのパラレルターン・パラドクス」の70回分を収録、まとめた本。
毎週決まった量の文章をこれほどのクオリティで書き続けるなんて…それだけでも尊敬です。
しかも、どの章も、どのテーマも面白いです。
2年数ヶ月分の連載を一日で読んでしまうなんて、軽く罪悪感を覚えてしまうほど、一つひとつのテーマが素晴らしい…。

タイトルになっている「ルリボシカミキリの青」という文章のキラキラ感は読み終わってもその余韻が消えません。あまりにステキだったのでちょっと長めに引用させていただきます。


“あきるほど図鑑で眺め、ずっと恋い焦がれた。一度でいいから実物がみたい。何日も、何シーズンも、野山をさまよった。しかしこの小さなカミキリムシを採集することはできなかった。
 ある年の夏の終わり、楢の倒木の横を通り過ぎたとき、目の隅に何かがとまった。音をたてないようゆっくりと向きをかえた。朽ちかけた木の襞に、ルリボシカミキリがすっとのっていた。嘘だと思えた。しかしその青は息が止まるほど美しかった。しかも見る角度によって青はさざ波のように淡く濃く変化する。それは福岡ハカセがハカセになるまえの、まぎれもないセンス・オブ・ワンダーの瞬間だった。こんな青さがなぜこの世界に存在しているのだろう。”


少年時代の福岡ハカセにシンクロして息が止まるような文章でした。
でも、実際には虫が大の苦手な私なので、ルリボシカミキリがいたら逃げ出してしまうでしょう(笑)
本を通じて自分には出来ない体験をするのもまた一興。
福岡ハカセに感謝です。


| 読書 | 00:01 | comments(8) | trackbacks(3) |
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コメント
福岡 伸一さんはハーバード大学でも働いていた分子生物学者ですよね。
かつてBSE問題でアメリカ産の牛肉の検査方法があまりにずさんで、プリオンタンパク質についてまだ分かっていないことも多いのに輸入するのは極めて危険であると論じていたことを覚えています。
福岡さんによれば、アメリカの検査はサンプルのほんの一部を顕微鏡で確認するだけで、分子生物学的な検査「ウエスタンブロット法」などはあまり行わなかったそうです。
「対照実験」を重視する科学において、対照区が不十分な検査はデータの引用元としてあまりに信憑性は低いわけで、これは「現在の種の絶滅スピードの算出」と同じような問題だなあと感じまいた(ただし導かれる結論は正反対ですが・・・)。
私は教員を目指す前は、バイオテクノロジーを大学で専攻し、このプリオンの研究をしたかったので、福岡さんの話はとても興味深く覚えています。
| ゴーダイ | 2010/05/05 9:35 PM |
ゴーダイさん、コメントありがとうございます。
私はBSE問題があった頃には福岡さんのことは全く存じ上げなくて2007年「生物と無生物のあいだ」を読んでから、後追いで2004年に出版された「もう牛を食べても安心か」を読みました。専門的な部分は、かなり分かりやすく書かれているとは言え、苦労しながらの読書でした。ゴーダイさんだったらスイスイ読めるのでしょうね…!
福岡さんの言う“動的平衡”は、私にとって世界の見え方が変わる衝撃的な内容でした。自分自身の身体ですら、前と違って感じるほどのパラダイム転換を体験したのは後にも先にもこのときだけのような気がします。
| Yukiko T. | 2010/05/07 10:47 PM |
コメントありがとうございます!この手の話大好きです!

動的平衡は生物学にはおさまらないスケールの大きな概念ですよね。量子力学、化学、社会学、さまざまな学問に応用できます。
私は福岡さんの本を未読なのですが(すいません。『生物と無生物のあいだ』は知っています。今度買って読んでみます!)動的平衡は生物学では、生物の恒常性ホメオスタシスの説明に使われてますよね。

Yukiko T.さんは神話に詳しいので僭越ですけど、興味深いのは、北欧神話の「コスモスとカオスの葛藤で世界は安定している」という話。まさに動的平衡の概念を彷彿とさせます。現在のグローバル化を考えさせられる「バベルの塔」といい神話の話ってメタファーとして馬鹿に出来ないものがあります。

>ゴーダイさんだったらスイスイ読めるのでしょうね…!
とんでもないです(笑)。私は誤読が怖いので、分からない箇所があったら別の本や図鑑を引っ張り出し、その都度確認したりするので、この手の本は数週間かかってしまいます。
やっぱり専門書は難しいですよ。特に初見で書かれている概念のイメージがまだ自分にない場合はそうですよね。
基本的に私は高校の頃の生物の知識くらいしかありません・・・(この前はミラーニューロンの話ありがとうございました!)

最後に余計なお世話(+もう知っている)かもしれませんが、「自己組織化」と「創発(システム化)」の概念も超お勧めです!
「動的平衡」級の衝撃をお約束しますよ!
| ゴーダイ | 2010/05/07 11:45 PM |
『生物と無生物のあいだ』昨夜買いました!
今三分の一くらい読んだので、読み終わったら記事に取り上げようと思います。
| ゴーダイ | 2010/05/15 11:23 PM |
ゴーダイさん、こんにちは。
記事、楽しみにしています。
こちらも今、エリッヒ・ヤンツの「自己組織化する宇宙」を読んでいるところです。
どのくらいちゃんと理解できているか…ちょっと怪しいですけれど、面白く読み進んでいます。
ありがとうございます!
| Yukiko T. | 2010/05/16 10:00 PM |
こんばんは。『生物と無生物のあいだ』読みました。

 福岡さんは動的平衡を本書のあいまいな記述だけで定義するのはちょっと難しく、おそらくはカオスの秩序、若しくはホメオスタシスに関わる代謝のことだと思われます。

 関連記事をTBさせていただきますね。
| ゴーダイ | 2010/05/17 1:08 AM |
TBありがとうございました。
またいろいろとお忙しそうな中、この本を手にしてくださったこと感謝します。
中学時代を思い返すようなひとときだったようですね。
生物学にお詳しい分、いろいろと思うところはあったようですが、私の感想はTB先の記事にコメントさせていただきました。

余談ですが、この「ルリボシカミキリ…」の中に、あのノックアウトマウスの顛末が書かれていました。GP2の役割が分かって良かったです。
| Yukiko T. | 2010/05/18 12:08 AM |
 福岡先生が欠陥があると指摘した自然選択による進化(ダーウィニズム)は、アインシュタインの相対性理論のように現在における有力な説です。
 進化論諸説については、サイトにまとめたのでご覧頂ければ光栄です。
| ゴーダイ | 2010/05/25 1:51 PM |
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